シュタイナーの『農業講座』を読む by たわふ
恵子ちゃんからこんなコメントが来てしまった。
http://twitter.com/keiko0119/status/11754830391
実をいうと、この本が出版される前に、これと同じ原文の第三講まで、他の人が試訳したものを半浦さんから借りていて、第一講と第二講は読んでいるのですが、それ以上はまだ読んでいないのが実情。「シュタイナーの『農業講座』を読む」は、「農業講座」の第一講から第八講までを解説しているので、4分の1ぐらいしか読んでいないことになる。
この本のタイトルを見たとき、あれ?とも思った。
今は、終わってしまったので更新していないけれど、このみさんと週1回農業講座の読み合わせ勉強会をした記録をBlogとして私が作ったのが「農業講座を読む」というサイト。一瞬、名前をパクられたかとも思ったけど、まあ、別にいいのですが。(同じようなタイトルですが、内容としては全く別です。目的は同じですが、このサイトは全く無知な状態からはじめたので、今見ると支離滅裂な内容になっている)
そんなサイトを作ってましたので、この本の趣旨には大いに賛同するわけです。
この本の中にもありますが、
「『農業講座』では、超感覚的な説明と実際的な助言の間に、さらなる検討や実際に試してみる必要のある事柄が数多く指摘されている。しばしば、たった一つの文の中に何年も要するような研究課題が含まれている」(P11より)
農業講座を読むと分かりますが、読むだけでは、本当に読んでいるだけで、何も頭に入ってこない。このみさん以外にも別の人とも農業講座の勉強会もしたことがありますが、本当に朗読しているだけになりました。農業講座の勉強会に参加された方が「これって日本語?」という感想をよく言っていました。ちゃんと日本語で書かれていますよ。(シュタイナーの本ではよくあることですが、何が分からないか分からない状態です)
農業講座の一文、一語に注意を向けて、色々考察しないと全く理解が深まりません。シュタイナーにとっては当たり前のことなのでしょう。一文でサラリと言っていることが、勉強会でみんなで2・3時間費やしてようやくそういう意味か!と思ったことがあります。この内容を、一言や、一文で、サラリと言うな!!と思いますよ。ほんと。
そこまでして、読む価値があるのか?とも思いますよね?最初は本当にちんぷんかんぷんです。でも、ゆっくり丁寧に読むと分かってくるんです。(どうして読もうとするかは、「農業講座」の魅力に少しだけ書きました。)ちんぷんかんぷんでも読んでいくと分かるようになるんですよ。分かった気になるだけかもしれませんが、書いてある内容が実際の体験や知識とつながり易いからだと思います。
この本の第二講まで読んだ限りは、「農業講座」よりは、分かりやすく書いてあると思います。なので、シュタイナーを勉強し始める取っ掛かりとしてはいいのではないかとも思いますし、どんなところに注意して読めばいいかも分かるのではないかと思います。
「農業講座」の勉強会のときには、いろんな知識の本(シュタイナー関連の本以外にも、現代科学の基本知識や専門的知識の本)をあっちこっちからもってきて、色々考える必要がありました。(1回の勉強会で、1行も進まないこともありました)
この本にも
「「農業講座」は読者が基本的な化学的な概念に通じていることを前提にしているが、私たちのグループの中にはそうでない者もいた。そこで、私たちのグループは、講義の重要な部分に取り掛かる前に、通常の化学や物理学の基本的概念をいくつか調べておくと、またそれらの概念がエルンスト・レールス、R・ハウシュカ、ジョージ・アダムといった思想家によってどのように修正されていったかをみておくと役立つと考えた。」(P48より)
前提の知識なども解説していると思いますので、「農業講座」だけを読むよりは理解が深まるのではないかと思います。なので、「農業講座」を一度読み(できれば何度か読んだほうがいいですが)、「シュタイナーの『農業講座』を読む」を読んでみると、別の視点から考えることが出来ると思います。この本だけでも、それなりに面白く読めると思いますので、こちらを先に読んで「農業講座」を読んでもいいでしょう。どんなかたちにせよ、何度も読むことが重要ですので、この本がその一助になると思います。
天花地星をオープンして間もないので、ドタバタしていて、読みたいけど読めない状態が続いています。読むならじっくりと読みたいと思ってなかなか読み進めない・・・。
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Edited by たわふ 2010/04/08 23:51:18
Last Modified 2018/04/23 19:01:35